CVTタイプのオートマチックトランスミッションが搭載された車種も多くなってきましたが、そのCVTが故障しやすいのか?といった疑問や、故障しやすいイメージを持たれている方もいるかもしれません。
変な音がするといった軽微な故障から、前に進まないなどの重いトラブルまで、様々な症状やその頻度、また前兆などについてまとめました。
今現在CVTの車に乗っている、またCVT車への乗り換えを検討しているといった人の参考になれば幸いです。
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CVTは故障しやすいって本当?
CVTは故障しやすいといった話を聞いたことはありますでしょうか?
現にそのような話を聞いたりネットで見かけた方も少なくないかもしれません。
結論からいうと軽微な不具合や、正常ではあるがなんとなく異常と感じるものも含めると、従来のオートマチックトランスミッションと比較した結果多く感じます。
これにはいろんな見方があり、従来のオートマチックトランスミッションの製品としての品質が上がったため、CVTが故障しやすいと感じている側面があるかもしれません。
また上述のように正常ではあるが異常と感じるものとして、作動している際にどうしても発生してしまう音を異常と捉えてしまうことも少なくありません。
そういったことからCVTは「不具合が多い」といわれている部分もあるでしょう。
ですが、実際に走行が不可能なほどの不具合といった意味では、そこまで故障の発生件数は多くはありません。
CVTに限らずどのような部品でも必ず使用によるダメージや劣化はつきもので、CVTも使用とともに内部の摩耗やダメージが積み重なります。
その結果異音や走行に影響がある不具合につながりますが、それもかなりの距離(10万キロ以上)を走行することで発生するようなイメージなので、「故障しやすい」という部類には入らないと言えるでしょう。
CVTの故障の費用の相場は?
CVTの故障が起きた際多くの場合は丸ごと交換するといった修理方法となり、おおよそ20~35万円ほどが相場となります。
この金額としては従来のオートマチックトランスミッションの修理とあまり変わりません。
乗り換えを検討していたり、修理を安く済ませたい場合は中古品やリビルト品(使用済み部品の中身を確認、選別し組み上げた部品)での修理方法もあるので、一度相談してみましょう。
CVTの交換費用に関してはこちらの記事で詳しくまとめています。
ぜひチェックしてみて下さいね。
CVTの故障する原因は
CVTが故障する原因は、以下の3つが考えられます。
- 使用による摩耗
- そこから発生する金属粉の蓄積
- CVTオイルの汚れによる故障
CVTは内部にプーリーが2つあり、その2つのプーリーを金属ベルトで繋げています。
1つ目のプーリーにエンジンの動力が入力し、金属ベルトによってその力が伝えられて2つ目のプーリーが回転します。
その先がタイヤへとつながり、車が進みますが、この金属ベルトや各部が摩耗することで動力の伝達が正常に行われず、いわゆる「滑り」といった状態となり、車が進みづらくなったりパワー不足に陥ります。
この摩耗の進行を早める要因としてはCVTオイルが過度に汚れていることも考えられます。
汚れたCVTオイルには金属粉も含まれますが、この金属粉が研磨剤となってしまい各部の摩耗を促進させてしまうのです。
基本的にはCVTオイルは無交換でよいといった車種も多いですが、乗り方や乗車人数、積載などによってもCVTが受けるダメージは異なります。
なのでCVTオイルのメンテナンスとして、5万キロ走行ごと等、適度な交換をおすすめします。
CVTの故障の前兆の特徴は
上記のような故障に対して前兆としては、以下の3つが発生しやすいです。
- 異音の発生
- ベルトの滑り
- 燃費の低下
異音の発生
まず音の変化が起こっている可能性があります。
金属ベルトや各部の摩耗が進むと、部品間のすき間が大きくなってくるのでその部分から異音が発生することがあります。
ベルトの滑り
CVTに使用される金属製のベルトやプーリーが摩耗すると、ベルトのグリップが低下し、適切に力を伝えられなくなります。
これにより、ベルトが滑るようになり、エンジンの回転数に対して車速が上がらない状況が生じます。
燃費の低下
ベルトの滑りが発生しているとせっかくエンジンが生み出した動力が十分に伝えられなくなっているので、燃費の低下にもつながるでしょう。
このようにCVTの故障の前兆としては、異音の発生や燃費の低下が挙げられます。
上記はあくまで一例です。なんの前兆もなくいきなり故障したり、電気的なトラブルであれば警告灯が急に点灯したりと、様々なパターンがあります。
なので少しでもいつもと違う感覚を覚えるのであれば、ディーラーや整備工場に相談をしましょう。
CVTの故障の症状は
CVT(Continuously Variable Transmission、無段変速機)の故障にはいくつかの典型的な症状がありますが、以下はその中でも特に一般的な3つの症状です。
- 加速不良
- 異音の発生
- シフトチェンジの問題
加速不良
CVTの故障が進行すると、アクセルを踏んでも車がスムーズに加速しない、あるいは期待したほど速度が上がらないという問題が発生します。
これはベルトの滑りが原因で、エンジンの回転数に対して車速が追いつかないためです。
異音の発生
CVTから異常な音が聞こえる場合、それは故障のサインである可能性が高いです。
特に「キュルキュル」「ガリガリ」「バリバリ」といった金属的な音が特徴です。
通常とは異なる騒音がトランスミッションから発生している場合、内部のベルトやプーリーが正常に機能していないことを示しています。
シフトチェンジの問題
CVTは無段階で滑らかな変速が特徴ですが、故障するとシフトチェンジが不規則になり、ドライバーが意図しないタイミングで加速や減速が発生することがあります。
これはCVTの制御システムに問題がある場合や、内部機構の摩耗が原因で発生します。
※CVTが故障したら買い換えたほうがいい?
こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
CVTが故障しやすい車種は?
CVTが故障しやすいとされる車種について、日産、トヨタ、ダイハツのブランドからそれぞれ3車種ずつ見ていきましょう。
cvt故障:日産
日産 ジューク
日産のジュークは、その独特なデザインだけでなく、CVTの故障が報告されることもあります。
特に初期モデルでトランスミッションの不具合が報告されており、修理や交換の対象となることがあります。
日産 ローグ
北米市場で販売されているローグも、CVTの故障が指摘されています。
ユーザーからは加速時のジャダーや予期せぬ速度変更の問題が挙げられることがあります。
日産 ムラーノ
ムラーノは、その快適な乗り心地にも関わらず、CVTの故障に悩まされるユーザーがいることで知られています。
特に、CVTフルードの適切な管理が求められるモデルです。
cvt故障:トヨタ
トヨタ ウィッシュ
ウィッシュは一部のモデルでCVTの故障が報告されており、特に高負荷時の滑りやシフト問題が指摘されています。
トヨタ オーリス
オーリスも同様にCVTの故障があることが知られており、CVTの振動や異音が出ることがあります。
トヨタ アクア
ハイブリッドモデルのアクアでは、エンジンと連動するCVTのトラブルが、稀に報告されています。
これには加速不良や非効率な燃費が含まれることがあります。
cvt故障:ダイハツ
ダイハツ ムーヴ
ムーヴは軽自動車ながらCVTの問題が発生することがあり、特に老朽化に伴う摩耗や故障が見られます。
ダイハツ ミラ
ミラもまた軽自動車の範疇でCVTの不具合が指摘されることがあります。
特に冷えた状態での異音や振動が問題視されています。
ダイハツ タント
タントは広い室内空間を提供しながらも、CVTの耐久性についてはユーザーからの苦情があることがあります。
これには発進時の違和感や加速の遅延が含まれます。
これらの車種は特にCVTのメンテナンスに注意が必要です。
定期的な点検と適切なフルード交換が、長期的なトラブルを避ける鍵となります。
CVTの故障に関するQ&A
CVTの故障で検索すると以下の4つに関する質問が多かったです。
- CVTの寿命はどれくらい?
- 軽自動車のCVTの寿命はどれくらい?
- CVTの耐久性はどれくらい?
- CVTの警告灯が点灯する原因は
CVTの寿命はどれくらい?
CVTに対して明確な交換時期、寿命というのはありませんが、1つの目安としては10万キロ走行という節目を目安にするとよいかもしれません。
ですが10万キロ走行する前に異常が発生したり、逆に20万キロ走行しているが一度も壊れたことがないというケースもあります。
あくまでも10万キロという走行距離を目安に音の発生や燃費の変化をみて判断してみると良いでしょう。
軽自動車のCVTの寿命はどれくらい?
CVTの寿命がATより短いといわれたのは過去の話です。
軽自動車に多く採用されるCVTは、15万km以上寿命があります。
メーカーでは10万Km程度は問題ないとしていますが、走行する際にエンジンブレーキを多用したり、急発進を繰り返した乗り方をしなければ、かなり長持ちするトランスミッションです。
また、中古車市場を見渡しても、軽自動車のCVTが20万kmを超えていても販売されていることから、寿命はかなり長いといえるでしょう。
CVTの耐久性はどれくらい?
CVTの耐久性は、ドライバーの運転スタイルやメンテナンスに左右されるので、耐久性がどれだけあるかはクルマごとで大きく異なります。
一般的に、正しい運転操作で使用され、CVTフルードを定期的に交換していた車両であれば、AT同等、もしくはそれ以上の耐久性があるでしょう。
ただし、過剰に加減速を繰り返したり、CVTの冷却が不十分の場合や、メーカーの設計思想により、耐久性はクルマごと大きく異なります。
CVTの警告灯が点灯する原因は
CVTの警告灯が点灯した場合、コントロールユニットが不具合として警告灯を点灯させます。
どこが異常なのかは、実際に点検しなければわかりませんが、おもにCVT本体の異常、CVT冷却システム異常、電気系統の異常が考えられます。
いずれにしても、早急に点検修理しなければ、その後走行不能になる恐れがあります。
初期症状として、アクセルを踏んでもすぐにパワーが伝わらない状態になり、発進でもたつくことが増えてくるでしょう。
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以下の記事で、車買取のおすすめ業者を7選、ご紹介しています。
車が高く売れるこの時期に必ず査定をしておきましょう。
かなりもったいないです。
まとめ:CVT故障の原因や前兆を知っておこう
CVTの故障にもさまざまあり、その症状の感じ方も様々です。
ですが部品の精度も良くなり、故障そのものも減少傾向にあります。
適度なタイミングでメンテナンスを行いCVT車と長く付き合っていきましょう!