近年の自動車に広く採用されているCVT(無段変速機)は、従来のATやMTに比べて滑らかで効率の良い走りを実現できる点が魅力です。
特に日産車では多くの車種にCVTが採用されており、燃費向上やコスト削減といった面でも注目されています。
しかし、インターネット上では「CVTが故障しやすい」「日産のCVTは壊れる」という声も少なくなく、実際に修理や交換が必要になるケースも報告されています。
本記事では、日産車におけるCVT故障の原因、代表的な症状、修理費用の目安、そして故障を未然に防ぐためのポイントについて詳しく解説します。
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日産車に多いCVT故障の原因とは?
日産のCVTは「エクストロニックCVT」と呼ばれる独自技術が採用されており、燃費性能の向上に大きく貢献しています。
しかし、その構造上の特徴や設計のクセが原因で、不具合や故障が発生しやすいといった報告も見られます。
このセクションでは、特に多く指摘されているCVTの故障原因について詳しく見ていきましょう。
日産CVTの構造的な特性
日産車に採用されているCVTは、エクストロニックCVTと呼ばれる独自の技術が特徴ですが、その構造上の特性や設計思想が原因で故障が発生しやすくなる場合があります。
まず挙げられるのが、CVT内部の金属ベルトやプーリーの摩耗です。
CVTはベルトとプーリーによる摩擦で動力を伝える仕組みであるため、長期間の使用で摩耗や損傷が進むと、異音や動作不良の原因になります。
熱ダレ・オーバーヒートによる内部損傷
また、CVTは熱に弱いという弱点もあります。
渋滞や山道走行などで長時間にわたって負荷がかかると、オイル温度が上昇してCVTがオーバーヒートを起こすことがあります。
これにより、内部のクラッチやベアリングが損傷し、最終的に変速不能に陥るケースも報告されています。
メンテナンス不足や走行環境による影響
さらに、CVTフルード(専用オイル)の劣化や量不足も重大な要因です。
日産はかつて「CVTフルードは基本的に無交換」としていましたが、実際には使用状況によっては定期的な交換が必要であり、これを怠ると潤滑不良が起こり、CVTの寿命が大幅に縮まることがあります。
故障時に見られるCVTの代表的な症状
CVTが故障しかけている場合、車の動きや音、表示灯などに明らかな変化が現れます。
見逃してしまいがちな症状も含めて、早期発見が重要となります。
この章では、実際によく報告されている故障の兆候を3つに分けて紹介します。
走行中の異音や振動が発生する
CVTが故障した場合、走行中にさまざまな異常が現れます。
最も一般的なのは、発進時や加速時に「ガタガタ」「ウィーン」という異音が発生するケースです。これはCVT内部の金属部品が摩耗して正常に機能していないサインであり、早急な点検が必要です。
発進や加速がスムーズにいかない
もう一つの代表的な症状が、加速の鈍化や変速タイミングのズレです。
通常であればスムーズに速度が上がるはずが、アクセルを踏んでも加速しなかったり、エンジン回転数だけが上がって車が進まなかったりする場合は、CVT内部の摩耗や油圧不良が疑われます。
警告灯(エンジン・CVT警告)が点灯する
また、メーター内にエンジン警告灯やCVT警告灯が点灯することもあります。
これはECUが異常を検知したサインであり、診断機によるチェックが必要です。
この段階で放置すると、故障が進行して修理費用がかさむ可能性があります。
修理や交換にかかる費用の目安と注意点
CVTにトラブルが発生した場合、修理の内容や方法によって費用は大きく変わります。
ここでは、軽度な修理からユニット交換までの費用の相場感と、修理を依頼する際に気をつけたいポイントについて解説します。
修理費用とCVT載せ替えの価格差
CVTの故障が進行している場合、部品交換や場合によってはCVTユニット全体の載せ替えが必要になることもあります。
修理内容によって費用は大きく異なりますが、軽微な不具合(センサー交換やフルード交換)であれば3万円〜10万円程度で済むことが多いです。
ディーラーと整備工場、どちらが安い?
一方で、CVT全体の交換になると高額で、ディーラーでの修理では30万円〜50万円が相場とされています。
中古部品を使ってコストを抑えるケースもありますが、中古CVTには耐久性の不安や保証が限定的というリスクが伴います。
中古CVTのリスクと保証内容
また、ディーラーと一般整備工場では見積もりに大きな差が出ることもあります。
ディーラーでは純正部品を使った対応が基本である一方、整備工場ではリビルト品や中古部品を使って費用を抑える提案を受けられることがあります。
修理を依頼する際には、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが重要です。
故障を防ぐためにできるメンテナンスと乗り方
CVTの寿命を延ばすためには、日常的な点検やメンテナンスに加え、普段の運転方法にも配慮することが重要です。
このセクションでは、具体的な予防策を3つの視点からご紹介します。
定期的なCVTフルードの交換が必須
CVTの故障を未然に防ぐためには、日常的なメンテナンスと運転習慣の見直しが不可欠です。
最も基本となるのがCVTフルードの定期交換です。
日産車の取扱説明書では無交換とされている車種もありますが、多くの整備士は4万〜6万kmごとの交換を推奨しています。
定期的にオイルの状態をチェックし、早めの交換を心がけましょう。
急加速・長時間の登坂を避ける運転法
また、急加速や長時間の坂道走行といったCVTに負担をかける運転は避けるべきです。
とくに炎天下での渋滞やアイドリング状態が続くと、CVTが高温状態になりやすく、熱ダレを引き起こす原因になります。エアコンの使い過ぎにも注意が必要です。
エンジンやCVTに優しい暖気の重要性
実際の故障体験談とユーザーの声
日産のCVTに関する不具合の声はネット上でも多数確認できます。
ここでは、代表的な体験談をいくつかご紹介し、ユーザーがどのようなトラブルを経験し、どんな対応を取ったのかを見ていきましょう。
「ノートで走行中に“ウィーン”という異音が発生。ディーラーで診てもらったらCVTのオーバーヒートが原因で、ユニット交換に約35万円かかりました。」
(みんカラ:https://minkara.carview.co.jp/)
「保証期間内でしたが、CVTの一部部品は対象外で修理に7万円の自己負担が発生しました。早めに気づいて良かったです。」(Yahoo!知恵袋)
「整備士です。ノートやセレナは定期的なCVTフルード交換をしないと高確率でトラブルになります。4万kmで一度は点検を!」(整備士掲示板)
まとめ
日産車に多く採用されているCVTは、快適な走行性能と燃費性能を提供する一方で、構造上の弱点から故障のリスクも抱えています。ベルトやプーリーの摩耗、オーバーヒート、CVTフルードの劣化など、原因は多岐にわたります。
異音や加速不良、警告灯の点灯といった初期症状を見逃さず、早めに対応することで大きなトラブルを防ぐことができます。
また、定期的な点検やフルード交換、穏やかな運転を心がけることで、CVTの寿命を延ばし、安心して日産車を乗り続けることができるでしょう。