スバル・レヴォーグは、そのスポーティなデザインと走行性能で多くのファンを持つステーションワゴンですが、最近では「旧型の方がかっこいい」と再評価する声が増えています。新型の先進的な装備や洗練されたスタイルが注目される一方で、「あの無骨さが良かった」「旧型の方がレヴォーグらしい」という意見も根強く存在します。
この記事では、旧型レヴォーグの“かっこよさ”がなぜ今も愛され続けているのかを、デザイン・性能・使い勝手など様々な観点から比較しながら深掘りします。新旧で迷っている方や、旧型ファンの共感を得たい方は必見です。
旧型レヴォーグが“かっこいい”と言われる背景
レヴォーグの旧型モデル(初代・VM系)は、発売当初からスバルファンのみならず、スポーツワゴンを好むユーザーの間でも高く評価されてきました。特に、新型(VN系)が登場して以降、「やっぱり旧型の方がかっこよかった」とする声がSNSや掲示板などで増えているのが実情です。
この“旧型推し”の背景には、単なる懐古主義ではなく、明確なデザインの個性とスポーティな雰囲気への評価があるのです。
ファン視点で語られる「味」の魅力
旧型レヴォーグは、シャープなフロントフェイス、エッジの効いたボディライン、リアスポイラーの存在感など、**“スバルらしい無骨さ”と“走りの主張”**がバランス良く表現されているのが特徴です。
このデザインに対して、「最近のクルマはみんな同じ顔に見えるけど、旧型レヴォーグには個性があった」「実用性と攻めたデザインが共存していた」というファンの声も多く、どこか“漢(おとこ)っぽさ”を感じさせるフォルムが支持されています。
新型登場後も旧型熱が冷めない理由
新型VN系は、安全性能や静粛性、デジタル化が大幅に進化していますが、反面「フロントが丸くなってシャープさが薄れた」「リアが大人しくなった」と感じる人もいます。こうした変化は、旧型の“ギラついたかっこよさ”を支持していたユーザーにとっては**“物足りなさ”として映る**ようです。
さらに、旧型はカスタムパーツが豊富で、ドレスアップしやすいという点も魅力のひとつ。自分好みに仕上げられる自由度が高いため、いまでも旧型をベースにカスタムを楽しむオーナーが後を絶ちません。
外観デザイン比較:旧型と新型の違い
レヴォーグが「かっこいい」と評価される最大のポイントのひとつが外観デザイン。旧型と新型では、全体の雰囲気やディテールに明確な違いがあり、どちらが好みかはファンの間でも大きく分かれる部分です。
以下では、具体的にどこがどう変わったのか、旧型(VM系)と新型(VN系)のデザインを比較しながら検証していきます。
フロントマスク・グリル・ライト形状の違い
旧型レヴォーグは、シャープでアグレッシブなフロントマスクが特徴です。台形グリルと切れ長のヘッドライト、エアインテークの造形など、スポーツワゴンとしての攻撃的な印象を前面に押し出しています。
一方、新型はやや丸みを帯びたデザインに変化し、ヘッドライトも曲線的に。これは安全性・視認性を重視した進化ではあるものの、「個性が薄れた」と感じる人も少なくありません。
ボディライン・ホイール・サイドビューで感じる印象
旧型のサイドビューは、全体的に直線基調で引き締まったプロポーション。スポーティなホイールデザインや低重心に見せるライン構成により、「走りのクルマ」という印象を強く与えてくれます。
対して新型は、曲面を多用し、よりエレガントで上品な印象に。街乗りでの高級感や落ち着きを求める層には好まれますが、旧型にあった**“スパルタンな雰囲気”を求める人には物足りない**と映ることも。
新型の進化点と“尖りすぎ”感
もちろん、新型のデザインがすべて「劣る」というわけではありません。アクティブグリルシャッターや空力性能の向上、現代的なLEDライトの採用など、機能性を兼ね備えた洗練された進化を遂げています。
しかしその反面、万人受けを狙った分、旧型にあった“とがった個性”が薄れてしまったという評価もあります。だからこそ、「あえて旧型を選びたい」「無骨さを楽しみたい」というファンが一定数いるのです。
内装・コックピットの質感・使い勝手比較
外観デザインだけでなく、ドライバーが日常的に触れる内装・コックピットの違いも、新旧レヴォーグで大きく印象が異なるポイントです。特に、インパネのデザインや操作性、素材感の差は、好みが分かれるところ。
ここでは、旧型(VM系)と新型(VN系)のインテリア面を、使い勝手と質感の観点から比較します。
操作系・視覚性・インフォテインメントの差
新型レヴォーグでは、縦型の大型センターインフォメーションディスプレイが採用され、タブレット感覚の操作が可能になりました。最新のコネクティビティ機能やスマートフォン連携にも優れ、まさに現代的な装備です。
一方、旧型はボタンやダイヤル中心の物理操作系で構成されており、「直感的で迷いにくい」「運転中でも操作しやすい」という評価も根強くあります。最新技術に頼らず、ドライバーがクルマと一体になれる感覚を重視する人には旧型が好まれる傾向があります。
細部の質感・素材使いでの印象比較
新型ではソフトパッドやメッキ加飾、アンビエントライトなどにより、上質感や高級感が大幅に向上しています。一方で、「質感が上がった分、価格も上がりすぎた」「操作に気を遣うようになった」といった声も一部に見られます。
旧型は必要最小限の装備と、ドライバー中心にまとめられた無駄のない内装が特徴。スポーティさを求めるユーザーにとっては、この**“無骨さ”や“機能美”こそがかっこよさ**と感じられるポイントになっています。
新型の進化は確かに魅力的ですが、旧型の“アナログな良さ”や“操作感の手応え”を重視する人にとっては、旧型ならではの価値があります。次の章では、走行性能やドライバビリティの面から新旧を比較していきます。
走行性能・フィーリングの違い
レヴォーグといえば、「走りのスバル」の名にふさわしい走行性能も大きな魅力の一つです。では、旧型と新型でその走りの質はどう変わったのでしょうか?
ここでは、サスペンションやエンジン、ハンドリングなどの要素から、走行フィーリングの違いを詳しく比較します。
サスペンション・足回りの進化
新型レヴォーグ(VN系)は、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用しており、乗り心地や操縦安定性が大幅に向上しています。特に、高速域での直進安定性や、路面の凹凸を吸収するしなやかさは、旧型にはない大きな進化です。
一方、旧型(VM系)はよりダイレクトな足回りで、路面の情報がはっきりと伝わるスポーティな味付けが特徴です。ドライバーによっては「旧型の方がクルマと一体感を感じられる」「ロードインフォメーションが豊かで楽しい」と感じる人も多くいます。
エンジン・トルク・加速フィールの変化
旧型レヴォーグには、1.6Lと2.0Lのターボエンジンが搭載されており、特に2.0Lモデル(DIT)はパワフルで刺激的な加速が魅力でした。アクセルを踏んだ瞬間に押し出されるような感覚は、「ターボらしさ」を求めるユーザーに刺さっています。
新型では1.8L直噴ターボに一本化され、全域で扱いやすいトルクと燃費性能のバランスが追求されています。快適性や日常使いには優れていますが、加速の“パンチ”や刺激は旧型に軍配が上がるという声もあります。
運転感覚(ハンドリング、レスポンスなど)比較
ハンドリングに関しては、新型はより滑らかで落ち着いた挙動。誰でも安心して運転できる安定感重視の味付けになっています。アイサイトXとの連携によるセミ自動運転も加わり、長距離移動の疲労も軽減されています。
対して旧型は、ステアリングレスポンスがクイックで、“運転している感覚”が強いのが特徴です。コーナーを攻めるような走りでは、よりスポーツカーに近い感覚を楽しめるため、「走りを楽しみたい派」には旧型が根強く支持されています。
新型は「快適で上質な走り」、旧型は「刺激的で楽しい走り」といった違いがあり、どちらを“かっこいい”と感じるかは、ドライバーの価値観次第です。
旧型が優れていると感じられる点・弱点
旧型レヴォーグには、新型にはない魅力や“味”があります。一方で、時代の流れとともに見劣りする点も否定できません。この章では、旧型が評価されるポイントと、あえて知っておくべき弱点を整理します。
見た目の“味”(経年美・カスタム映えなど)
旧型レヴォーグは、年数が経っても**デザインに古さを感じさせにくい“完成されたスタイル”**を持っています。直線的でシャープなボディラインは、今見ても十分に現代的で、「むしろ今のクルマよりカッコいい」と感じる人も多いです。
さらに、旧型はアフターパーツやカスタムパーツが豊富で、自分好みに仕上げやすいのも大きな魅力。「ワイドフェンダー」「ローダウン」「社外ホイール」などでカスタム映えするのは、旧型ならではの強みです。
コストパフォーマンス・維持費の観点
中古市場での価格が手頃になってきた今、旧型はコスパ重視の人にとって非常に魅力的です。特に1.6Lモデルは、維持費・燃費ともにバランスが良く、ファミリーカーとしても十分活躍します。
また、新型と比べて修理・部品交換のコストが抑えやすいというメリットもあります。カスタムやメンテナンスを楽しみながら所有したい人にとって、旧型は“育てがいのある一台”といえるでしょう。
最新技術・安全装備面での劣る部分
もちろん、旧型にも弱点はあります。代表的なのが、運転支援技術や安全装備の世代差です。新型に搭載されている「アイサイトX」やデジタルコクピットは、旧型には非搭載。特に高速道路での疲労軽減や自動運転レベルのサポートを重視する人には、新型が優位です。
また、燃費や静粛性、遮音性といった面でも、新型は明らかに進化しています。これらの点においては、旧型の“時代なりの限界”を理解しておく必要があります。
「かっこよさ」や「走りの味わい」を重視するなら旧型、「快適性」や「最新装備」を重視するなら新型という選び方が基本軸になります。
どちらを選ぶか?用途別・価値観別の選び方
旧型と新型、それぞれに魅力があるからこそ「どちらを選ぶべきか?」は悩みどころです。ここでは、用途や価値観ごとに、どちらのレヴォーグが向いているのかを整理してご紹介します。
H3: デザイン重視派へのおすすめ
見た目にこだわりたい人、個性や“カッコよさ”を重視する人には、旧型レヴォーグ(VM系)がおすすめです。直線的で引き締まったボディライン、エッジの効いたデザインは、今のクルマにはない“硬派さ”を持っています。
さらに、カスタムパーツも豊富で、自分だけのスタイルを作り上げる楽しみも旧型ならでは。カーイベントやSNS映えを狙うなら、旧型は非常に魅力的な選択肢です。
H3: 安全面・快適性重視派への選択肢
一方で、運転支援機能や静粛性、快適装備を重視したい人には新型(VN系)が最適です。アイサイトXやデジタルインターフェースによる疲労軽減、安全性能の進化は、日常の運転を大きくサポートしてくれます。
特に、長距離通勤や家族とのドライブが多い人にとって、安全・快適な空間づくりがなされた新型の恩恵は非常に大きいでしょう。
H3: 中古購入/維持のポイント
中古でレヴォーグを購入する場合、旧型の方が価格もこなれており、初めてのスバル車としても手が出しやすいのが魅力です。ただし、購入前には「過走行車」「整備履歴なし」の個体を避け、信頼できる店舗での購入が重要です。
維持費を抑えたいなら、1.6Lモデルを選ぶことで燃費と税金を軽減可能。逆に、走りを優先したいなら2.0Lモデル一択ですが、燃費とタイヤ代などの維持費はやや高めになることも覚えておきましょう。
ライフスタイルや価値観に合った選び方をすれば、どちらのレヴォーグにも満足できるはずです。
まとめ
レヴォーグ旧型(VM系)が「かっこいい」と再評価されているのは、単なる懐古主義ではありません。シャープで無骨なデザイン、直感的な操作性、ダイレクトな走行フィーリングなど、クルマとしての“味”が詰まっており、新型では得られない魅力が確かに存在しています。
もちろん、新型(VN系)は快適性・安全性・デジタル装備といった面で大きく進化していますが、その分万人向けに調整されたことで、尖った個性や“攻めたかっこよさ”が薄れたと感じるユーザーも少なくありません。
クルマを“移動手段”として見るか、“趣味性”や“スタイル”として楽しむか。その価値観によって、どちらのモデルが最適かは変わります。だからこそ、旧型レヴォーグを「かっこいい」と感じる感性は、まったく間違っていないどころか、クルマ好きならではの本質を突いたものだと言えるでしょう。
「最新=最良」ではない。“あえて旧型を選ぶ”という選択は、こだわりを持つ人にこそふさわしい、誇れる判断なのです。