アウトドアや車中泊で人気の三菱・デリカD5。
その広い車内空間を最大限に活用するには、「フルフラット化」がカギになります。
しかし、「どうやってシートを倒せばいいの?」「段差はどう解消する?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、デリカD5をフルフラットにする具体的なやり方や手順をわかりやすく解説します。さらに、段差解消のコツや快適に過ごすためのアイテム、実際に活用する際の注意点まで紹介。
初心者でもすぐ実践できる内容になっていますので、「これから車中泊を始めたい」「もっと快適に寝られるようにしたい」と考えている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
デリカD5 フルフラット化の魅力と準備
デリカD5をフルフラットにすることで、車中泊や長距離ドライブがより快適になります。
ここでは、そのメリットと、実際にフルフラット化を行う前に知っておきたい準備事項を解説します。
フルフラットにすると何が変わる?車中泊・荷物積載のメリット
デリカD5をフルフラットにする最大の魅力は、広くて平らなスペースを確保できることです。
具体的には以下のようなメリットがあります。
- 車中泊時にベッドとして使える
フラットな床はマットレスや寝袋が敷きやすく、快適な睡眠が可能になります。 - 大きな荷物の積載がしやすい
アウトドアギア、自転車、家具なども安定して積載できます。 - 子どもとの長時間移動にも便利
移動中の休憩や着替えスペースとしても活用できます。 - 災害時の緊急避難スペースとしても活躍
フルフラットにしておくと、緊急時にも安心です。
このように、フルフラット化は快適性と実用性を大きく高める手段となります。
事前に確認すべきポイント(シート仕様・車種・カスタム可能性など)
フルフラット化をスムーズに行うためには、以下の点を事前に確認しておきましょう。
- シートのタイプ
デリカD5にはキャプテンシート仕様とベンチシート仕様があり、倒し方やアレンジに違いがあります。 - 年式やグレードによる違い
同じデリカD5でも、シートの可動域や倒し方が異なることがあります。 - ヘッドレストの取り外し可否
背もたれを完全に倒すためにはヘッドレストの脱着が必要なケースも。 - 追加装備(ベッドキットやマット)の有無
純正オプションやサードパーティ製品を使うと、段差の解消が楽になります。
これらを把握しておくことで、自分の車に合ったフルフラット化の方法を選ぶことができ、失敗を防ぐことができます。
デリカD5のシート構造と可動域の理解
フルフラット化を成功させるには、まずデリカD5のシート構造と可動域を正しく理解することが大切です。
ここでは、シートの基本的な機能や公式のアレンジモード、実際によく使われているシート展開方法を紹介します。
セカンドシートとサードシートの機構・可動方式
デリカD5の2列目(セカンドシート)と3列目(サードシート)は、以下のような可動機構を持っています。
- セカンドシート
スライド機能(前後調整)が可能で、背もたれを大きくリクライニングできます。
キャプテンシート仕様(独立型)とベンチシート仕様(6:4分割型)があります。 - サードシート
背もたれを前方に倒すことが可能。左右跳ね上げ収納もできます。
スライドはできないものの、フラット化の際には収納または倒して活用します。
この構造により、セカンド+サードを連続して倒すことで広いフラットスペースが作れるのがデリカD5の強みです。
取扱説明書にあるシートアレンジの公式モード
三菱公式の取扱説明書やウェブサイトにも、シートアレンジの一例が掲載されています。
- ベッドモード(セカンド+サード連携)
→ サードシートを収納し、セカンドシートの背もたれを倒してフラット化。
→ 長さは180cm前後で、大人1人〜2人が寝られる広さを確保可能。 - フルラゲッジモード
→ サードシートを跳ね上げ、セカンドシートを前方へスライドさせることで荷物スペースを最大化。
どちらのモードも、シート可動域を最大限に使うことで、目的に応じた空間作りが可能になります。
既存アレンジ例:セカンド+サードを倒す方法
実際に多くのオーナーが採用している方法が、「セカンドシートとサードシートを両方倒して段差をなくす」アレンジです。
- セカンドシートをリクライニング限界まで倒す
- サードシートの背もたれを可能な限り前方に倒すか、格納する
- 必要に応じて段差にマットやベッドキットを入れて調整
この方法なら、工具を使わずに実践でき、初心者でも比較的簡単にフルフラット状態を作ることができます。
フルフラット化 手順(ステップバイステップ)
ここでは、デリカD5を実際にフルフラット化するための具体的な手順を、初心者でもわかるようにステップごとに解説します。
年式やシート仕様によって若干の違いはありますが、基本的な流れは共通しています。
ヘッドレストの取り外し・調整
まず、シートを倒す前にヘッドレストを外す必要があります。
これにより、背もたれがより深く倒れるようになります。
- セカンドシート・サードシートともに、ヘッドレスト上部のボタンを押しながら引き抜きます。
- 使用後は紛失しないよう、車内の安全な場所に保管しましょう。
シートを前方にスライドして固定解除
次に、セカンドシートを前方にスライドさせます。
これにより、後ろに倒したときのスペースを確保できます。
- シート下のバーまたはレバーを操作してスライド
- 必要に応じて左右のシート間の間隔を調整
この段階で、シートの固定ロックが解除されていることを確認してください。
背もたれを倒して前後スライド・ロック
スライドが完了したら、背もたれをできるだけ水平に近い角度まで倒します。
- レバーを引いて背もたれをゆっくり倒す
- 座面と背もたれの段差が小さくなるよう、スライド位置を微調整
- サードシートも同様に背もたれを前に倒すか、収納
このとき、背もたれがしっかりロックされているかも忘れずに確認してください。
段差解消・クッション調整の工夫
シートを倒しただけでは、段差ができることが多いため、クッションや専用マットで調整します。
- 寝る位置にクッションマットや銀マットを敷く
- ベッドキット(市販・DIY)を使うとより快適
- 段差部分にタオルや収納ケースを詰めて安定させる方法も◎
こうした工夫により、寝転がっても背中が痛くならない快適な空間が作れます。
安全上の注意点(走行中には使わない、荷物固定など)
最後に、安全面での注意も重要です。
- フルフラット状態はあくまで停車中専用(走行中の使用は危険)
- 荷物を積む場合は、動かないようしっかり固定すること
- ヘッドレストなど取り外した部品は紛失・転倒防止のためケース等に収納
安全に配慮しつつ、フルフラット状態を最大限活用しましょう。
よくあるトラブル・注意点と対処法
デリカD5のフルフラット化は比較的簡単にできるものの、実践する中で「うまく倒れない」「段差が気になる」といった小さなトラブルに直面することがあります。
ここでは、よくある問題とその対処法を紹介します。
シートがロックされない・ズレるケース
シートを倒しても完全にロックされず、走行中にガタついたりズレてしまうことがあります。
- 原因:シートレールの汚れ、レバーの引きが不十分、斜めにスライドしている
- 対処法:一度シートを戻して再スライド→背もたれをまっすぐ倒すことで改善するケースが多いです
- 予防策:定期的にシートレールの掃除・潤滑を行うとスムーズに可動します。
拡張できる“裏ワザ”アプローチ(工具なしで微調整など)
ネット上でシェアされているユーザーの工夫の中には、ちょっとした裏ワザ的アレンジもあります。
- サードシートを完全収納せず“中途半端に倒す”ことで段差と段差を埋める方法
- セカンドシートの間に収納ボックスを挟んで高さを均等化
- 大型のタオルケットやラグで段差を吸収+寝心地アップ
これらは工具を使わずにその場で対応できるため、初心者にもおすすめです。
段差が気になる時のクッション化・マット追加
一番多い悩みが、段差による寝心地の悪さです。
以下のような対処が有効です。
- 厚手のアウトドアマットやキャンプ用インフレータブルマットを使用
- ベッドキットを自作・購入し、段差を完全に解消
- 座面の間に収納ボックスを差し込むことでフラット化を補助
段差の程度はシート形状や体格によって感じ方が違うため、自分に合った厚みや素材選びがポイントです。
フルフラット状態での荷物固定、揺れ対策
フルフラットにすると荷物スペースも広がりますが、未固定の荷物が走行中に動いて危険になる可能性もあります。
- ラゲッジネットや荷締めバンドを使用して荷物を固定
- 滑り止めマットを敷くことで荷崩れ防止
- 移動時はフルフラット状態を解除してから走るのが安全
荷物の積載と快適性を両立させるには、固定+収納の工夫が重要です。
フルフラット化後の快適化・活用アイデア
デリカD5をフルフラットにしたら、次はその空間をより快適に活用する工夫がポイントになります。ちょっとしたアイテムを加えるだけで、車中泊や荷物の積載効率が格段にアップします。
ここでは、実践的なアイデアを紹介します。
ベッドキット・マットの併用
段差を完全になくしたい方や、快眠を重視したい方にはベッドキットや専用マットの導入がおすすめです。
- 市販のデリカD5専用ベッドキットは、工具不要で設置できるタイプも多く、初心者でも扱いやすい
- 厚手のキャンプ用マットやエアーマットで寝心地をアップ
- DIY派なら合板+ウレタンフォームで自作するのも◎
長時間の車中泊でも、体が痛くならず熟睡しやすくなります。
車内収納の配置とスペース活用
フラット空間が広がる分、収納の工夫が快適さに直結します。
- ベッド下のスペースに収納ボックスを配置し、荷物を整理整頓
- 折りたたみ式のテーブルやコンテナを使えば、食事・作業スペースにも応用可能
- 100均グッズで小物収納ポケットや吊り下げ収納を作るのも便利
「動線」と「使いやすさ」を意識して配置することで、無駄のない車内空間になります。
プライバシー確保(カーテン・シェード)
車中泊では、外からの視線や日差しを遮る工夫も必須です。
- 専用のウィンドウシェードやサンシェードを装着
- マグネット付きカーテンや吸盤式カバーを窓に設置
- 自作派ならアルミシート+黒布で断熱&遮光カバーを制作
プライバシーが確保されるだけでなく、断熱効果や防犯対策にもつながります。
電源・照明など快適装備の追加
夜間や長時間の滞在に備え、電源や照明の確保も忘れずに。
- ポータブル電源でスマホ充電・扇風機・照明などを使用可能
- USB式のLEDライトで車内照明を簡単に設置
- 充電式ランタンや間接照明で、やさしい灯りを演出
電装を強化することで、まるでキャンピングカーのような空間が作れます。
まとめ
デリカD5のフルフラット化は、工夫次第で驚くほど快適な空間を生み出せる魅力的なカスタマイズです。
特別な工具や専門知識がなくても、シート構造を正しく理解し、段差対策や快適グッズを取り入れることで、車中泊やアウトドア、荷物の積載に幅広く対応できます。
とはいえ、無理な使い方や安全を無視したアレンジは思わぬ事故やトラブルを招く原因にもなります。
必ず停車中にフラット状態を使うこと、荷物の固定や通気性の確保など、安全面にも十分配慮することが大切です。
この記事で紹介した手順やアイデアを参考に、自分に合ったスタイルでデリカD5を最大限に活用し、快適で楽しいカーライフを実現してください。
あなたの車中泊体験が、より自由で心地よいものになることを願っています。