バックモニターが映らない原因とは?症状の見分け方から修理費用まで完全ガイド

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バックモニター 映らない 車のメンテナンス

 

バックモニターが突然映らなくなると、不安や不便を感じる方も多いのではないでしょうか。

実は、こうしたトラブルの原因は「設定ミス」「配線の接触不良」「カメラやモニターの故障」などさまざまです。

本記事では、映らないときの確認ポイント・原因別の対処法・修理費用の目安をわかりやすく解説。

また、車種別の傾向や義務化に関する情報もあわせて紹介します。

「自分で直せるのか」「どこに頼めばいいのか」と悩んだときの参考にしてください。

 

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バックモニターが映らないときにまず確認すべきこと

バックモニターが映らないときは、焦らずに基本の3ステップでトラブル要因を切り分けることが重要です。まずは「設定」「電源」「配線・信号」の順でチェックを進めましょう。

 

設定や連動信号の確認

まずはナビやディスプレイ側の設定が原因ではないか確認しましょう。
メーカー純正・社外問わず、バックカメラ入力がOFFになっていたり、バックギア連動の設定が未設定であるケースが頻繁に見られます

特に、バックギアに入れても画面が変わらず、ナビの設定画面では映るが通常時は反応しない場合は、「バックカメラ入力モード」と「リバース信号モード」の切り替え処理に問題がある可能性があります。

 

電源(ヒューズ・バッテリー)とグラウンド配線のチェック

次に視野を広げ、電源系統に問題がないかを確認します。
バックモニターが全く起動しない場合、ヒューズ切れやバッテリー上がり、グラウンドの不良が原因のこともあります

具体的には以下をチェックしましょう。

  • バックモニター/カメラ専用のヒューズが正常か

  • 車両バッテリーが12.6V以上あるか

  • グラウンド配線がボディにしっかり接続されているか

 

配線・コネクター・信号線の状態確認

設定や電源に問題がなければ、映像信号線やリバース信号線など、配線周りの故障をチェックします。
バックカメラ用の線はトランク周辺や内装の狭い場所を通るため、断線やコネクターの接触不良が起こりやすいです

  • 社外品カメラの配線がエレクトロタップなどで劣化していないか

  • RCAケーブルや信号線に断線やノイズがないか

  • リバース連動線(リバースライト線)に12Vが来ているか(12〜14Vが正常)

実例として、Redditでは「リバース信号線が通電せず、画面が切り替わらない」といった投稿も見られました。

 

モニター本体の不具合やソフトウェア異常

最後に、モニター自体の故障や設定・ソフト面のトラブルも考慮しましょう。

  • 社外品ナビ・モニターでは、ソフトのリセットやアップデートで問題が改善することもあり

  • プロによる診断では、モニター本体の交換が必要なケースも報告されています。

 

原因別まとめ:チェック&対処リスト

原因 対処方法
ヒューズ切れ 該当ヒューズを交換(モニター裏・車内ヒューズボックス含む)
配線断線・緩み RCAケーブルやヒンジ部の断線チェック・接点清掃
リバース信号なし テスターで電圧チェック・信号線の通電確認
レンズ汚れ・カメラ故障 清掃・防水不良ならカメラ交換
モニター異常 ソフトリセット・設定確認・最終的には交換
 

車種・メーカー別の対処法とトラブル傾向

バックモニターが映らない原因は、車種やカメラ種類によって異なるパターンがあり、トラブルの傾向を把握すれば対処がスムーズになります。
ここでは主に「トヨタ・日産・ホンダ」「軽自動車(スズキ・ダイハツ)」「国産社外・中華製カメラ」別に傾向と注意点を整理します。

 

トヨタ・日産・ホンダ車の主なトラブル傾向

  • トヨタ車では、レンズの汚れやヒューズ切れが多く、レンズを水で洗浄し、ヒューズを交換すると復旧した例がよく報告されています

  • 日産車では、ヒューズだけでなくシステムリセット(バッテリー一時切断)で正常に戻るケースが多いです。
    特にエラーが出た場合は、リセット後にフォルトコードをスキャンして原因を特定するのが効果的です

  • ホンダ車では、ソフトウェアやモジュールのバグが原因で画面が真っ暗になる事例があり、バッテリーリセットで改善したケースもあります

対策

  1. レンズの清掃+ヒューズ/グラウンド → 最初にやるべき簡単ケア

  2. システムリセット(バッテリー切断後、端子短絡) → ソフト故障対策として有効

  3. フォルトコード読み取り → ディーラーや整備工場で故障箇所を特定

 

スズキ・ダイハツ軽自動車でありがちな不具合

軽自動車では、ヒンジ部の配線断線や電源接続不良が多く見られます。
特に純正ではなく社外キットを取り付けた場合、ギボシや圧着端子の品質が劣ることで接触不良が起きやすいようです

対策

  • 配線のDIY確認と端子交換、ハンダ付けで安定化

  • ヒンジを中心にケーブルを確認し、断線や摩耗がないかチェック

  • グラウンド接続をしっかり確保

 

パナソニック・アルパインなどの国産社外ナビ

映像がきれいでも、リバース信号線(ピンク線など)が接続されていない、またはMXファームが未設定というケースが少なくありません。

対策

  1. RCA入力用ケーブルとリバース信号線を明確に接続・固定

  2. ナビ初期設定でリバースカメラをONにする

  3. 必要に応じて工場設定モードで映像切替を有効化

 

中国製(海外安価モデル)カメラに特有のトラブル

低価格の中華製カメラ購入者からは、「テストでは映ったが取り付け後に映らなくなった」「ガイドライン線(緑・白線)の取り扱いミス」「RCA・電源線の断線多発」といった事例が報告されています

対策

  • 取り付け前に映像出力と通電チェックをテレビなどで行う

  • 緑線/白線などガイドライン切替配線の取り扱いに注意

  • 配線端子はギボシ+ハンダで確実な接続を

 

メーカー別・特徴とチェックまとめ

車種やカメラ種類ごとの「よくあるトラブル」を押さえることで、早期発見やDIY対応が可能になります。

車種・カメラ よくあるトラブル 初期対応策
トヨタ・日産・ホンダ レンズ汚れ・ヒューズ切れ・ソフト異常 清掃・リセット・ヒューズ交換
スズキ・ダイハツ軽 配線断線・接触不良 ケーブル確認・端子交換
国産社外ナビ 信号未接続・設定未反映 リバース配線+設定確認
中華製カメラ ケーブル断線・ガイドライン線誤接続 事前チェック・端子強化

 

バックモニターの義務化と今後の対応について

バックモニター(後退時車両直後確認装置)の装着義務は、2022年以降に義務化された国際的な安全規則の一環として、日本でも順次導入されています。
しかし現在所有している車への強制力はなく、将来の対応も柔軟に検討できるという点がポイントです。

 

新型車(フルモデルチェンジ車)は2022年5月義務化

自動車の安全基準が国際基準(UNECE R46等)に合わせて改正され、2022年5月以降に発売された新型車には、バックモニターや同等の確認装置が標準装備として義務付けられました

この規制は従来の一定の死角を解消することを目的としており、「後方0.3〜3.5m」の視認ができる仕様が必要とされています。

 

継続生産車も2024〜2024年11月から義務化

モデルチェンジを伴わない継続生産車は、当初2024年5月から義務化の予定でしたが、能登半島地震による生産遅延の影響から、2024年11月以降に延期されました。

これにより、2024年末以降はほぼすべての新車でバックモニター装備が前提となります。

 

現在所有している車(既存モデル)は義務対象外

これらの規制はメーカーに対して適用されるもので、現所有かつ既に生産された車への装着義務はありません

そのため「映らないから義務!今すぐ付けなきゃ!」という状況ではなく、安全性向上を目的とした判断が可能です。

 

車検への影響は現時点ではなし

現行車両のバックモニターは車検制度において未装着でも合格に影響が出ることはありません
ただし、2024年以降は標準装備の新車でも車検での動作確認が強化される可能性があり、故障のままでは車検取得に支障が出る可能性もあります

 

後付け検討のポイントと費用感

義務化の流れに伴い、中古車の購入時や安全対策として後付け需要が高まっており、価格も上昇傾向にあります

後付けはDIYも可能ですが、車体の配線引き込み・ヒューズ接続・設置位置の規格準拠(高さ0.3〜3.5mや突起条件など)が必要なため、専門業者に任せるのが安全です

一般的な取付費用はカメラ本体+工賃で1〜3万円程度が目安とされています。

 

まとめ

バックモニターが映らないトラブルは、設定ミスやヒューズ切れといった軽微なものから、配線の断線やカメラ・モニター本体の故障など、原因は多岐にわたります。
まずはディスプレイや配線の状態、リバース信号の通電など、基本的なポイントから順を追って確認することで、多くの不具合は自力で特定可能です。

また、車種やメーカーによって故障の傾向が異なるため、自分の車に多いトラブル例をあらかじめ知っておくと、修理対応もスムーズになります。
中国製のカメラや社外ナビの場合は特に接触不良や設定漏れも多く、取付時のチェックが重要です。

さらに、バックモニターの装着義務は新型車を中心に2022年以降順次拡大していますが、既存車への装着義務はないため、「映らない=違反」となることはありません。
ただし、安全面や利便性を考えると、故障放置より早めの修理や後付けを検討するのが望ましいでしょう。

日常的に頼りにしている装備だからこそ、バックモニターの異常には早めに対応し、安心して運転できる環境を整えておくことが大切です。

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