タイヤの回転に合わせてシャリシャリ音がする?走行中の異音の原因と場所別の対処法まとめ

記事内にプロモーションを含む場合があります
タイヤの回転に合わせて シャリシャリ 車のメンテナンス

走行中に、タイヤの回転にシンクロして「シャリシャリ…」と異音がすると、不安になりますよね。タイヤやホイールそのものではなく、小石の巻き込みやブレーキ部品の摩耗、不整合なパーツ干渉などが隠れていることが多いです。

この記事では、異音の原因を場所別に整理し、原因ごとの対処法や費用目安、そしてDIYで試せる方法まで、整備士の見地を交えながらわかりやすく解説します。

 

スポンサーリンク

タイヤの回転に合わせてシャリシャリ音がする主な原因とは?

タイヤの回転に合わせて「シャリシャリ」「カリカリ」といった異音がする場合、その原因はタイヤ周辺のごく小さな異物や部品の摩耗など、意外と身近なものがほとんどです。
まずは、よくある3つの原因から確認してみましょう。

 

センサーやカバーに付着した異物(小石・砂利・ビニール片など)

タイヤに巻き込まれた小石やビニール片が、ホイールやブレーキディスクに当たってシャリシャリと音を立てるケースが多くあります。

  • 小石がブレーキローターとカバーの隙間に挟まる

  • 雨天後に泥や枯れ葉が固まって付着している

  • ビニール袋などの軽い異物がホイール内部に巻き込まれる

このような場合、洗車やホースでの水洗いなどで取り除けば異音が解消することがよくあります。

 

ブレーキローターとパッドの干渉音

ブレーキパッドの摩耗や、ローター表面のサビ・変形があると、走行中にパッドが当たって擦れるような音が出ることがあります。

  • ブレーキを踏んでいないのに音がする

  • タイヤの回転と連動して周期的な音がする

この場合は、パッドやローターの摩耗具合を点検し、必要であれば交換が必要です。
ディーラーや整備工場での確認をおすすめします。

 

ホイールカバーやディスクの接触による擦れ音

意外と多いのが、ホイールカバーがしっかりはまっておらず、走行中の振動で微妙にずれて擦れてしまうケースです。

  • プラスチック製のホイールキャップがガタつく

  • 手で動かすとカタカタ音がする

ホイールカバーを一度外して正しくはめ直すことで、音が消える場合があります。
破損している場合は交換も視野に入れましょう。

こうした原因は見た目では気付きにくいことも多いため、異音を感じたら早めに点検することが大切です。

 

タイヤから出ているようで別の場所が原因の場合も

タイヤから「シャリシャリ音」が聞こえていると思っても、実はその原因がタイヤ以外の場所にあるケースも多々あります。
特に足回りや駆動系の部品の不具合が音の発生源となっていることがあります。
ここでは、タイヤ周辺に見えて実際には別の箇所が原因だった代表的なパターンを紹介します。

 

ハブベアリングの摩耗による異音の特徴

ハブベアリングとは、タイヤの回転を滑らかに保つための軸受け部分です。
これが劣化・摩耗すると、回転時に「ゴー」「シャー」というこもった異音や、速度に比例して大きくなる異音が出ることがあります。

  • 走行距離が10万kmを超える車で発生しやすい

  • ハンドルを切ったときに音が強くなることがある

  • 異音の場所が特定しづらく、徐々に大きくなる

このような症状がある場合は、ベアリングの交換が必要です。
放置すると最悪、タイヤが脱落する危険もあるため注意しましょう。

 

ドライブシャフトやCVジョイントの異常音

特に前輪駆動(FF)車で多いのが、ドライブシャフトやその先端にあるCVジョイントの劣化です。カーブや加速時に「カリカリ」「パキパキ」というような異音がするのが特徴です。

  • ハンドルをいっぱいに切った状態で異音が出る

  • グリス漏れやブーツの破れがある場合も多い

  • 放置すると加速時の振動や操舵性の悪化を招く

音の種類と発生タイミングが特徴的なので、違和感があれば早めの点検が必要です。

 

アッパーマウント・サスペンション周りの劣化音

タイヤから音が出ているように感じても、実際にはサスペンションやアッパーマウントが原因のこともあります。
走行中や段差通過時に「ギシギシ」「シャリッ」といった擦れるような音がするのが特徴です。

  • 特に停車から発進時や段差通過時に音が出る

  • ショックアブソーバーの寿命でも発生する

  • ゴムブッシュの劣化によっても音が響くことがある

足回りの部品は目視で劣化が分かりにくいため、整備士による点検をおすすめします。

こういった異音は、実際にタイヤではなく駆動系や足回りのパーツが発生源となっていることも多く、判断を誤ると修理が遅れてしまいます。

 

状況別に見るシャリシャリ音の特徴と診断のコツ

「シャリシャリ」という異音が発生する場面はさまざまですが、音の出るタイミングや状況によって、原因を絞り込む手がかりになります。
この章では、走行中の具体的な場面ごとに、異音の特徴と診断のポイントをわかりやすく解説します。

 

ハンドルを切ったときに音が強くなる場合

カーブを曲がる際や、駐車場での切り返し時に異音が強まるようなら、ステアリング周辺や駆動系の不具合が疑われます。特に以下のような傾向が見られます。

  • CVジョイントの摩耗・破損:「カリカリ」「パキパキ」といった小刻みな音が出る

  • サスペンションのガタつき:ハンドル操作に連動して「ギシギシ」といった異音が発生

  • ハブベアリングの異常:左右に荷重がかかったときに音が強くなる

音の出方やタイミングをよく観察することで、部品の特定がしやすくなります。

 

アクセルを踏んだときだけ音がするケース

発進時や加速時にだけシャリシャリ音がする場合、駆動部やエンジン周辺のトラブルの可能性があります。

  • ドライブシャフトの不具合:加速時のみに音が発生しやすい

  • エンジンマウントの劣化:エンジンが傾き、金属同士が干渉して異音が出るケースも

  • ベルト周辺の部品不良:エンジン回転数の上昇に伴い、「シュルシュル」「シャリッ」と音が増すことがある

異音がアクセル操作と連動しているかを確認することが重要です。

 

前輪・後輪どちらか片側から聞こえるパターン

異音が前方だけ、あるいは後方だけ、または片側のみに集中している場合には、以下のような原因が考えられます。

  • ブレーキの片側摩耗・異物混入
    ブレーキローターとパッドの間に小石が入ると局所的な異音を発する

  • ホイールカバーやバランスウェイトの接触
    片側のみで「カサカサ」「シャリシャリ」と擦れるような音

  • ハブベアリングの片方劣化
    特定の車輪に荷重がかかったときに音が出やすい

音の位置を特定できる場合は、該当のホイールを重点的に点検することで早期発見につながります。

 

修理が必要なケースと費用の目安

シャリシャリ音が発生しているからといって、すぐに修理が必要とは限りません。
しかし、放置することで安全性が損なわれたり、車両の他の部品に悪影響を与えるリスクもあります。この章では、修理が必要な状況や、代表的な修理項目の費用目安について解説します。

 

タイヤ・ブレーキ・足回りの修理費相場

異音の原因となる部品は多岐にわたりますが、よくある修理の例と費用目安は以下の通りです。

修理内容 概算費用(税込) 備考
ブレーキパッド交換 約1万〜2万円 片輪の場合は半額程度
ブレーキローター研磨・交換 約5,000円〜2万円/枚 状態により研磨対応可能な場合あり
ホイールバランス調整 約1,000円〜2,000円/本 異物除去やカバー干渉対応にも有効
ハブベアリング交換(片輪) 約2万〜4万円 工賃が高め、音が大きくなると重症化も
ドライブシャフト・CVジョイント交換 約3万〜7万円 部品代+工賃でやや高額

これらはディーラー・整備工場・カー用品店などで異なります。
見積もりは必ず複数取りましょう。

 

異音を放置するリスクと走行への影響

小さな異音でも、放置することで次のような悪影響を及ぼすことがあります。

  • ベアリングの破損により、最悪の場合ホイールの脱落リスク

  • ブレーキパッドの偏摩耗で制動力が不安定になる

  • サスペンション周辺の不具合が進行して走行時の挙動が不安定になる

結果として、修理費がさらに高額になるケースもあるため、早めの点検・対処が重要です。

 

DIYで対処できる?点検前に試せること

すぐに整備工場に持ち込めない場合でも、自分で確認できるポイントがあります。

  • タイヤ周辺に小石や異物が挟まっていないかを目視でチェック

  • ホイールカバーがしっかり固定されているか確認

  • ブレーキ周りに目立つ摩耗や変形がないか簡易確認

ただし、走行に関わる重要部品の異音は素人判断が難しいため、異常が続く場合はすみやかにプロの点検を受けることをおすすめします。

 

異音を予防するためにできる日常点検と走行管理

シャリシャリ音のような異音は、発生してから対処するよりも、日頃の点検や運転習慣によって予防することが重要です。
この章では、異音を未然に防ぐためにできる具体的なチェックポイントや習慣をご紹介します。

 

タイヤ周辺の清掃と目視点検のポイント

走行中に異物が挟まるのを防ぐには、定期的な点検と清掃が効果的です。

  • ホイール周辺に小石やビニールが挟まっていないかを目視でチェック

  • ブレーキキャリパーやローターに汚れやサビが溜まっていないかを確認

  • 洗車時にタイヤ・ホイール周辺も念入りに清掃

とくに雨天や工事現場を走った後は、異物が付着しやすいため注意しましょう。

 

定期的な走行テストと音のチェック方法

異音の早期発見には、普段と違う音に気づく感覚を持つことが重要です。

  • 月に一度は窓を開けて走行し、音の変化を確認

  • ハンドルを左右に切ったときや、ブレーキをかけたときの音に注意

  • 音が出たときは録音や動画で記録しておくと整備時に役立ちます

無音で走るよりも、あえて音を感じ取るように意識するのがポイントです。

 

異音に気づいたらすぐ対応する重要性

「少しの音だから大丈夫」と思って放置してしまうのは非常に危険です。
異音は部品の劣化や破損のサインである可能性が高く、進行すれば修理費や安全面への影響が大きくなります。

  • 少しでも気になる音が出たらすぐに点検を依頼

  • 走行に不安を感じたら早めに整備工場やディーラーへ相談

  • 定期点検や車検の際にも異音の有無を伝える習慣をつけましょう

日常的な小さな心がけが、大きなトラブルを未然に防ぐカギになります。

 

まとめ

走行中にタイヤの回転に合わせて「シャリシャリ音」がする場合、その原因はタイヤ周辺の異物だけでなく、ブレーキ、足回り、ベアリングなど幅広い可能性があります。
異音の発生状況(カーブ時・加速時・特定のタイヤ側など)を冷静に観察することで、原因の特定がしやすくなります。

異音を放置すると安全性に関わる重大なトラブルに発展するおそれがあるため、少しでも気になる音がしたら、早めに整備工場やディーラーでの点検を受けることが大切です。
また、日常的な点検・清掃や走行中の音のチェックを習慣化することで、トラブルの予防にもつながります。

「音」はクルマからの大切なサイン。異変に早く気づき、適切に対処していきましょう。

error: Content is protected !!