エンジンがかからないのに電気はつく…ブレーキが固くて動かないときのトラブルガイド

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朝エンジンをかけようとしたのに、電気はつくのにエンジンがかからない…さらにブレーキが固くて踏み込めない――そんな場面に遭遇した経験はありませんか?
一見、バッテリーは生きているように見えても、実は車の重要な箇所にトラブルが起きている可能性があります。

このような症状は、初心者にとってはもちろん、日頃運転に慣れている方でも焦ってしまうもの。
特に最近の車はスマートキーや電子制御が進んでいるため、ちょっとした接触不良や誤作動でも始動できなくなるケースがあります。

この記事では、「エンジンがかからないのに電気はつく」「ブレーキが固くて動かない」という状態の原因や対処法を、車の仕組みに詳しくない方にもわかりやすく解説します。
自分でできる確認方法や応急処置、修理費用の目安まで網羅していますので、いざという時の参考にしてください。

 

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  1. エンジンがかからないのに電気はつく?そのときブレーキが固い理由とは
    1. エンジンはかからないけど電源は入る現象の概要
    2. ブレーキが固くなる仕組みと関係する車の構造
    3. キーを回してもセルが反応しない場合の確認ポイント
    4. ブレーキが固い=故障?正しい判断方法
  2. ブレーキが固くてエンジンがかからないときに考えられる原因
    1. バッテリーの電圧不足・劣化
    2. ブレーキスイッチの故障や接触不良
    3. スマートキーの電池切れ・認識不良
    4. 寒冷時のブレーキ系統トラブル
    5. セルモーターの不調やリレーの故障
    6. イモビライザー誤作動による始動不可
  3. 自分でできる応急処置と確認方法
    1. シフトレバーをPレンジに戻す・再確認
    2. スマートキーの電池交換と正しい操作
    3. バッテリーをジャンプスタートしてみる
    4. ブレーキを何度か踏み直してみる方法
    5. ヒューズの確認と簡単な交換手順
  4. 故障と判断されたときの修理費用と対応
    1. 故障診断の費用目安(ディーラー・整備工場)
    2. ブレーキスイッチ交換や修理の相場
    3. バッテリー・セルモーター交換時の費用
    4. 修理にかかる時間と代車の有無
    5. 緊急時のJAFやロードサービス活用法
  5. 似た症状の事例と注意すべきポイント
    1. 完全にバッテリーが上がったケースとの違い
    2. 冬場の冷え込みによる一時的な不具合
    3. ブレーキが固くて焦ったが実は問題なしだった例
    4. エンジン始動トラブルの口コミ・体験談まとめ
  6. まとめ

エンジンがかからないのに電気はつく?そのときブレーキが固い理由とは

車のトラブルでよくあるのが「電気系統は問題ないのにエンジンが始動しない」という現象です。
加えてブレーキペダルが固く踏み込めないとなると、いっそう不安になる方も多いでしょう。
実はこの2つの症状には密接な関係があります。
まずはこの状態がどういうことなのか、車の仕組みから解説していきます。

 

エンジンはかからないけど電源は入る現象の概要

「メーターやナビは点灯するのに、エンジンがうんともすんとも言わない」これはバッテリーが完全に上がっている状態ではなく、電力供給はできているがセルモーターが作動していない状況が考えられます。
バッテリー電圧が足りない、またはスターターリレーの不具合などが原因のこともあります。

 

ブレーキが固くなる仕組みと関係する車の構造

エンジン停止時、ブレーキのアシスト機能(ブレーキブースター)は作動しません。
ブースターはエンジンの負圧を利用してペダルを軽くする仕組みなので、エンジンが動いていないとペダルは非常に固くなるのです。
これは故障ではなく構造上の特性です。

 

キーを回してもセルが反応しない場合の確認ポイント

エンジン始動に必要な要素には以下があります。

・バッテリーの電圧と接続状態
・セルモーターの作動可否
・ブレーキスイッチの反応(押し込み不足も含む)
・スマートキーが正しく認識されているか

まずはブレーキをしっかり踏み直し、シフトレバーが「P(パーキング)」にあるかを確認してみましょう。

 

ブレーキが固い=故障?正しい判断方法

ブレーキが固いだけでは、必ずしもブレーキ自体の故障とは限りません。
以下のような判断が必要です。

・アシストが効いていないだけ → エンジン停止中なら正常
・エンジン始動後も固いまま → ブレーキブースター不良の可能性
・一部踏めるが始動できない → ブレーキスイッチやリレー異常の可能性

「固くて踏み込めない」状態でも、力強く踏めば始動できるケースもあるため、落ち着いて再チャレンジすることが大切です。

 

ブレーキが固くてエンジンがかからないときに考えられる原因

エンジンがかからず、かつブレーキペダルが固くなるトラブルは、実はさまざまな原因が考えられます。特に最近の車は電子制御が進んでいるため、従来とは異なるトラブル要因も増えています。
この章では、代表的な原因をひとつずつ確認しながら、どんな症状と関係しているかをわかりやすく解説していきます。

 

バッテリーの電圧不足・劣化

バッテリーの電圧が弱まっていると、電装品は動作していてもセルモーターが回らないことがあります。特に冬場や数年使用したバッテリーでは、以下のような症状が出ることがあります。

  • メーターやナビは点灯するがエンジンがかからない
  • ブレーキを踏んでも反応がない(ブレーキスイッチ不作動)
  • リモコンキーの反応が鈍い

テスターなどで電圧を測って「12.0V」を下回るようであれば、バッテリー交換を検討すべき状態です。

 

ブレーキスイッチの故障や接触不良

ブレーキを踏んだ際に、スイッチが押されることで「エンジンスタートの許可」が下りる構造です。ここが故障していると、踏んでも「踏んでいない」と認識されてしまい、エンジンが始動しません。 よくある症状は次のとおりです。

  • ブレーキランプが点かない
  • ブレーキを強く踏んでも反応がない
  • シフト操作ができない

スイッチ自体は数千円の部品で、DIYでも交換可能なケースがあります。

 

スマートキーの電池切れ・認識不良

スマートキーの電池が切れていたり、電波障害のある場所ではキーの認識ができず、エンジンが始動しないことがあります。
対応策としては、

  • スマートキーをスタートボタンに直接近づける
  • スペアキーで試す
  • 電池を交換してみる

反応がない場合は「イモビライザーの誤作動」も視野に入れて確認が必要です。

 

寒冷時のブレーキ系統トラブル

寒冷地では、ブレーキ系統の水分が凍結してしまい、ペダルが戻らない・動かないなどの症状が出ることがあります。
これによりスイッチが正常に作動せず、エンジンがかからないことも。
一時的な現象であれば、暖かい環境に移動することで解消することもあります。

 

セルモーターの不調やリレーの故障

セルモーターやスターターリレーに不具合があると、キーを回しても「カチッ」と音がするだけで、始動しないケースがあります。

代表的な症状
・エンジンルームからカチカチ音がする
・まったく無音で反応がない
・叩くと一時的に始動する(接触不良)

部品交換が必要な場合は、修理費用が1~3万円程度かかるケースが多いです。

 

イモビライザー誤作動による始動不可

盗難防止装置の一種であるイモビライザーが、誤作動や認証エラーを起こすと、正しいキーを使ってもエンジンが始動しない場合があります。

  • セキュリティランプが点滅し続ける
  • キーの再登録が必要な場合も
  • スマートキーの電池が原因であることも

一度バッテリーを外してリセットする方法もありますが、不安な場合はディーラーでの診断が確実です。

 

自分でできる応急処置と確認方法

エンジンがかからず、しかもブレーキが固くなる場合、慌てずに確認できるポイントがいくつかあります。特に突然のトラブル時には、ロードサービスを呼ぶ前に簡単なチェックを行うだけで再始動できることも。
ここでは、自分でできる応急処置や確認手順を具体的に紹介します。

 

シフトレバーをPレンジに戻す・再確認

AT車の場合、シフトレバーが「P(パーキング)」に入っていないとエンジンは始動しません。
たとえ一見「P」に見えても、わずかにズレているだけで始動できないことがあります。

対処方法
・一度「N(ニュートラル)」に入れてから再度「P」に入れ直す
・ブレーキを踏みながらしっかりとレバー操作を行う
・少しレバーを揺らしながらキー操作を試す

これで始動できるケースも多く、意外と見落とされやすいポイントです。

 

スマートキーの電池交換と正しい操作

スマートキーの電池が弱っていると、車両がキーを正しく認識できずエンジン始動ができないことがあります。
以下の手順で対応しましょう。

・スマートキーをスタートボタンに直接押し当てて始動を試す
・スペアキーを使ってみる 電池を新品に交換する(多くはCR2032などのボタン電池)

電池交換後は車両側での再認識が必要になる場合もありますので、取扱説明書も参照してください。

 

バッテリーをジャンプスタートしてみる

バッテリーの電圧低下が原因でエンジンがかからないケースでは、ジャンプスタートが有効です。

ジャンプスタートの手順

  1. 救援車またはジャンプスターターを準備
  2. プラス端子(赤)→マイナス端子(黒)の順に接続
  3. 救援車のエンジンをかけてから自車の始動を試す

作業に慣れていない場合は無理をせず、JAFなどのプロに依頼するのも安心です。

 

ブレーキを何度か踏み直してみる方法

ブレーキペダルが固いと感じた場合でも、数回ゆっくりと踏み直すことで、内部の圧力が安定し、スイッチが正しく作動することがあります。

・ゆっくりとペダルを数回踏み込む
・スタートボタンを同時に操作してみる
・足元に障害物(マットなど)がないか確認

無理に踏み込むと破損の恐れがあるため、あくまで丁寧に行うのがポイントです。

 

ヒューズの確認と簡単な交換手順

ヒューズの切れが原因で、ブレーキスイッチやスターター回路が機能していない場合もあります。

チェック方法

・運転席足元やエンジンルーム内のヒューズボックスを確認
・「STOP」「START」など関連名称のヒューズを探す
・切れているヒューズを同アンペアのものに交換

ヒューズ交換は基本的にDIYでも可能ですが、何度も切れる場合は根本的な電気系トラブルの可能性があるため、整備工場での点検が必要です。

 

故障と判断されたときの修理費用と対応

応急処置や基本的な確認を行っても改善しない場合、何らかの部品が故障している可能性があります。その場合は修理が必要ですが、原因によって費用や修理方法が異なります。
ここでは、代表的なトラブルとその修理費用の目安、対応の流れについて解説します。

 

故障診断の費用目安(ディーラー・整備工場)

まずは故障箇所の特定が必要です。
ディーラーや整備工場では、故障診断を行い、異常コードや電気系統をチェックします。

項目 費用の目安
診断料(簡易) 約2,000〜3,000円
コンピュータ診断 約3,000〜5,000円
整備工場の点検 無料〜3,000円

※診断後に修理を依頼すれば、診断料が無料になるケースもあります。

 

ブレーキスイッチ交換や修理の相場

ブレーキが固く、エンジンがかからない場合は、ブレーキスイッチの故障が原因のひとつです。
この部品は比較的安価で、作業時間も短く済みます。

部品代:約1,500〜3,000円
工賃込み:約5,000〜8,000円程度

スイッチの場所や車種によっては多少の差があります。

 

バッテリー・セルモーター交換時の費用

始動不良で多い原因としてはバッテリーとセルモーターの不具合があります。
どちらも交換が必要になる場合、費用は以下のようになります。

項目 費用の目安
バッテリー交換 約8,000〜20,000円
セルモーター交換 約20,000〜50,000円以上

セルモーターは中古・リビルト品を使うことでコストを抑えることも可能です。

 

修理にかかる時間と代車の有無

作業時間は故障内容によって異なります。

ブレーキスイッチ:30分〜1時間
バッテリー交換:15〜30分
セルモーター交換:1〜2時間以上

多くの整備工場では、事前予約で代車の手配が可能です。
急ぎの場合は、早めの相談がベストです。

 

緊急時のJAFやロードサービス活用法

突然の始動不良で自走できない場合は、JAFや自動車保険のロードサービスが頼りになります。

・JAF会員なら基本出動費は無料
・ジャンプスタートや鍵開けも対応可能
・自動車保険の特約でもロードサービスが利用可

特に夜間や遠方でのトラブル時には、無理に作業せず、プロに依頼するのが安全です。

 

似た症状の事例と注意すべきポイント

エンジンがかからず、ブレーキが固いという現象は一見重大な故障に見えますが、実際には似た症状でまったく異なる原因だったというケースも多くあります。
焦って誤った対処をしてしまう前に、似た症状の事例を知っておくことで、落ち着いて対応できるようになります。

 

完全にバッテリーが上がったケースとの違い

「電気はつくけれどエンジンがかからない」場合、バッテリーが完全に上がっているわけではありません。
ただし、以下のようなケースでは部分的にバッテリーが弱っている可能性があります。

・室内灯やメーターは点灯するが、セルモーターが回らない
・ドアロックやウィンカーは作動するが、始動音がしない

このような場合は、「バッテリーが完全に死亡している」よりも「電圧が不十分な状態」が原因のこともあります。
ジャンプスタートで一時的に改善するか確認するのもひとつの方法です。

 

冬場の冷え込みによる一時的な不具合

気温が低い朝などに、以下のような一時的なトラブルが発生することもあります。

ブレーキペダルが硬くて動かない
セルモーターの反応が弱い
バッテリーが冷えて出力不足

これはバッテリーの性能低下や潤滑油の粘度上昇が原因です。
暖機や少し時間を置くことで改善する場合もあるため、すぐに故障と判断せず様子を見ることも大切です。

 

ブレーキが固くて焦ったが実は問題なしだった例

SNSなどでも「ブレーキが固くて壊れたと思ったけど、よく見たらキーをONにしてなかっただけだった」「シフトがPに入ってなかった」など、よくあるうっかりミスが原因だったという投稿が見られます。
たとえば、

  • 電源をACCモードのままスタートしようとした
  • スマートキーを車内に持っていなかった
  • ブレーキを十分に踏み込んでいなかった

こうした「操作ミス」は、冷静に状況を見直せばすぐに解決できるケースがほとんどです。

 

エンジン始動トラブルの口コミ・体験談まとめ

ネット上の体験談を参考にすると、多くの人が同様のトラブルで焦った経験をしているようです。
以下のような声が代表的です。

「朝イチでブレーキが踏めずパニックに。でもキーを押し忘れてただけでした。」

「ライトはつくのにエンジンがかからなくて焦った。ジャンプスタートで復旧。」

「バッテリーは生きてたけど、ブレーキスイッチが故障していて整備工場へ。」

こうした実例からも、「すぐに故障と決めつけず、基本操作と確認を丁寧に行うこと」が大切だと分かります。

まとめ

エンジンがかからないのに電気はつく、そしてブレーキペダルが固いという現象は、決して珍しいものではありません。
多くの場合はバッテリーの電圧低下やスマートキーの電池切れ、ブレーキスイッチの不具合といった比較的軽度なトラブルが原因です。

しかし、対応を誤ったり放置したりすると、車両の制御系に影響を及ぼし、思わぬ修理費用や安全リスクにつながることもあります。
こうしたトラブルに遭遇したときは、慌てず一つずつ原因を切り分け、自分でできる範囲の確認と応急処置を試みることが大切です。

もしそれでも解決しない場合は、早めに整備工場やディーラーに相談し、専門的な点検を受けましょう。
また、日頃からの点検習慣や予防整備が、こうした不意のトラブルを未然に防ぐカギとなります。
この記事が、エンジン始動やブレーキにまつわる不調に対する理解と備えの一助になれば幸いです。

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