ブレーキパッド用グリスの代用品はある?おすすめと選び方・注意点まで解説

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ブレーキパッドグリス 代用 豆知識

 

ブレーキパッドの交換や整備をするときに欠かせないのが「グリス」です。
しかし、「専用のグリスが手元にない」「代用品は使えるの?」「どこで買えるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
とくにDIYで整備を行う方にとっては、コストや手間の問題から代用グリスを探すケースも少なくありません。

本記事では、ブレーキパッド用グリスの代用品として使える種類や選び方の注意点、実際に販売されている市販グリスの購入先まで、実用的な情報をわかりやすく解説します。
また、整備士やDIYユーザーに支持されているおすすめグリス3選もご紹介。
安全性を保ちながら、賢く整備を進めたい方は必見です。

 

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代用できる?ブレーキパッドグリスの基本と必要性

ブレーキパッドの交換やメンテナンス時に登場する「グリス」
一見地味な存在ですが、実は安全なブレーキ動作には欠かせない重要な役割を持っています。
まず「なぜグリスが必要なのか」「塗る場所の注意点」「使わなかった場合に起こる不具合」など、基本的な知識を整理しておきましょう。
正しい知識があるからこそ、代用品を選ぶ際にも安心して対応できます。

 

なぜグリスが必要?ブレーキパッドの仕組みと役割

ブレーキパッドグリスは、主に鳴き防止ブレーキ作動時の滑らかさの確保を目的として使われます。ブレーキは、パッドがローターを挟むことで制動力を得ますが、その際に発生する微細な振動が「キーッ」という不快な音(ブレーキ鳴き)を生む原因になります。

グリスを適切に塗ることで、その振動を抑えるクッション材のような働きをし、パッドの動きもスムーズにしてくれます。
さらに、ピストンやスライドピンとの接触部分での摩耗や焼き付きも防げるため、ブレーキの性能維持と寿命延長に役立つのです。

 

塗る場所を間違えると危険!正しい塗布ポイントとは

ブレーキパッドグリスはどこにでも塗ればいいというものではなく、塗る場所を間違えるとブレーキ性能に深刻な影響を与えます
とくに注意すべきは「摩擦面」には絶対に塗ってはいけないという点です。
グリスを塗るべき主な場所は以下の通りです。

  • パッドの裏側(金属部分)とピストンの接触部

  • スライドピン(キャリパーがスムーズに動くためのパーツ)

  • パッドの端部がキャリパーに接触するスライド部

これらはブレーキの可動部であり、動きの妨げを防ぐためにグリスが活躍します。
一方で、パッドとローターが当たる摩擦面にグリスが付着すると、制動力が著しく低下するため絶対に避けましょう。

 

グリスを使わないとどうなる?トラブル例とリスク解説

ブレーキパッドの交換時にグリスを塗らなかった場合、以下のようなトラブルが起きやすくなります。

  • ブレーキ鳴きの発生:金属同士がこすれる高周波振動により、音が発生しやすくなる。

  • スライドピンの動きが悪くなる:キャリパーが均等に動かず、片効きや引きずりが起こる可能性あり。

  • パッドの偏摩耗:左右でブレーキの効きが不均等になり、パッドの片減りが進行。

  • 最悪の場合、制動力の低下や異常発熱による部品劣化に発展するリスクも。

こうしたリスクを避けるためにも、グリスの適切な使用はメンテナンスの基本といえます。

 

ブレーキパッドグリスの代用品として使えるものは?

代用品を検討する際は、高温環境でも性能が落ちない耐熱性、そして金属やゴムとの相性(非腐食性・非膨張性)が重要なポイントです。
誤ったグリスを使うとブレーキ鳴きや制動不良の原因にもなるため、慎重に選びましょう。

ここでは、整備経験者の声やコミュニティで話題になることの多い3つの選択肢を紹介し、それぞれの特徴と使用条件を解説します。

 

シリコングリスは使える?特徴と適正条件

シリコングリスは、耐熱性・耐水性・化学的安定性に優れているため、ゴム部品との相性も良好です。そのため、「ピストンのダストブーツ付近」などゴムパーツが絡む部分では純正でも使われることが多いグリスです。

ただし、高温域(200℃を超えるような条件)では性能が不安定になることがあり、キャリパーとパッドの摺動部には不向きなケースもあるため注意が必要です。
使用する際は、製品に記載されている「使用温度範囲」や「ブレーキ対応可否」を必ず確認しましょう。

 

モリブデングリスは一時的な代用に向いている?

モリブデングリス(モリブデン配合グリス)は、耐圧性や潤滑性に優れ、摩耗を防ぐ効果があります。そのため、「一時的な代用」としてキャリパースライドピンやブレーキパッドの裏面に使用されることがあります。

特に、高温対応タイプ(耐熱温度300℃以上)のものを選べば、実用上問題ないケースも多いですが、ブレーキ鳴き防止や静音効果では純正の専用グリスに劣る点もあります。

整備業界では「仮の対処にはなるが、できれば正規品が望ましい」という声が主流です。

 

万能グリスやグリススプレーはNG?選び方の注意点

家庭で手軽に使われている「万能グリス」や「グリススプレー」は、耐熱性が不十分だったり、樹脂やゴムに悪影響を与える成分を含むことがあるため、基本的にはブレーキ周りへの使用は推奨されません。
実際に、「100均で売っていたグリスを使ったら、すぐに焦げ臭いにおいがした」「逆に鳴きがひどくなった」という口コミも見られます。
選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてください。

  • 耐熱温度が250℃以上あるか

  • ブレーキ用(高温・高圧対応)と明記されているか

  • ゴム・樹脂との相性が記載されているか

ブレーキまわりは重要保安部品なので、「なんとなく使えそう」ではなく、製品の性質を確認したうえで判断することが大切です

 

 

実際に使われているおすすめグリス3選【整備士の声も参考に】

ブレーキ整備においてグリス選びは安全性を左右する重要なポイントです。
ここでは、現場で使用されている評価の高いグリスを3つ厳選し、整備士の実体験や口コミをもとにご紹介します。
耐熱性・耐水性・使いやすさなど、選ぶ際の参考になる情報をまとめました。

 

プロも使う!耐熱・耐水性に優れた高性能グリス

ワコーズ ブレーキプロテクター(WAKO’S BPR)

ワコーズの「ブレーキプロテクター」は、耐熱性に優れたシリコングリス系の製品で、ブレーキ鳴き防止や摺動部の潤滑に最適とされています。
温度変化による性能劣化が少なく、水やホコリにも強いのが特長です。

  • 使用温度範囲:-30℃~+200℃

  • 金属・ゴム・樹脂との相性が良く、広い部位で使用可能

  • 整備工場やプロの現場でも定番の商品

整備士の声:「鳴き止めとしても効果が高く、安心して使える」(神奈川県・整備士歴12年)

 

コスパ重視の定番商品|ユーザー評価の高い1本

エーゼット モリブデングリース(AZ MGR-001)

AZ製のモリブデングリスは、ホームセンターやAmazonなどでも手軽に手に入るコストパフォーマンスに優れた製品です。
耐熱性や潤滑性も申し分なく、キャリパーピンやブレーキ裏面など幅広く使える万能タイプ

  • 使用温度目安:-20℃~+180℃

  • モリブデン配合で金属接触部の摩耗を抑制

  • 価格が安く量も多いため、DIYユーザーに人気

ユーザーの声:「何度もリピートしています。値段のわりに性能が良くてコスパ最高」(Amazonレビューより)

 

DIY初心者におすすめの扱いやすいグリスとは?

KURE(呉工業) ブレーキグリース(No.1421)

KUREの「ブレーキグリース」は、取り扱いやすく、説明も分かりやすいパッケージでDIY初心者にも安心して使える設計です。ペースト状で飛び散りにくく、必要な量だけ出しやすいチューブタイプなのも嬉しいポイントです。

  • 使用可能温度:-20℃~+180℃

  • ゴムパーツとの相性も良く、安心して使用可能

  • 説明書きがシンプルで初心者にも親切

DIYユーザーの声:「最初のブレーキ整備で使いましたが、塗りやすくて安心感がありました」(レビュー投稿より)

 

ブレーキまわりに使うグリスで気をつけたいポイント

ブレーキパッド周辺に使用するグリスは、単なる潤滑剤ではなく、安全に直結する重要なメンテナンス資材です。
間違ったグリスを選ぶと、制動性能の低下やパーツの劣化を引き起こす可能性もあるため、選び方や使い方には注意が必要です。
ここでは、ブレーキまわりでのグリス使用時に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

 

耐熱温度は何度以上必要?グリス選びの基準

ブレーキ周辺は走行中に非常に高温になります。
特に高速走行や長い下り坂では、キャリパー付近の温度が200〜300℃に達することもあると言われています。
そのため、選ぶグリスは最低でも180〜200℃以上の耐熱性があるものを使用するのが基本です。

一般的なモリブデングリスやシリコングリスでも、製品によっては耐熱温度にばらつきがあるため、パッケージに記載されている「使用可能温度範囲」を必ず確認するようにしましょう。

また、熱によってグリスが流れ出すとブレーキローターに付着する恐れもあり、大きな事故につながる可能性もあります。「耐熱性が高いこと」はブレーキ用グリスの絶対条件として覚えておきましょう。

 

ゴムや金属との相性もチェックしよう

ブレーキシステムには、金属パーツのほかにゴム製のブーツやシール類も多く使用されています。
これらと相性の悪いグリスを使用すると、ゴムが膨張・ひび割れする原因になることがあります。

特に石油系グリスやリチウム系グリスなどは、ゴムへの影響が強いため要注意です。
安全に使用するためには、「ゴム・樹脂にも使用可」と明記されたグリスを選びましょう。

金属に対しては、摩擦を減らしつつも適度な粘度が求められるため、ブレーキ専用またはシリコン系・モリブデン系のグリスが定番となっています。
相性の良い素材であるかを確認してから使うことで、パーツの寿命も長持ちします。

 

作業ミスを防ぐための塗りすぎ・塗り忘れ注意点

グリスの塗布量は「多すぎても少なすぎてもNG」です。
よくある失敗例としては、パッドの摩擦面にまでグリスが付着してしまい、制動力が低下するという重大なミスです。

安全に使用するためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 塗るべき箇所は、パッド裏面の金属とキャリパーが接触する部分

  • スライドピンや摺動部には適量を薄く塗る

  • 摩擦面には絶対に塗らないこと

  • 塗りすぎると、走行時の熱でグリスが流出し周囲を汚す原因にも

整備後は必ず拭き取りチェックを行い、不要なグリスが残っていないか確認することも大切です。
グリスの使い方ひとつで、ブレーキ性能の安定性が大きく左右されることを意識しておきましょう。

 

まとめ

ブレーキパッド用のグリスは、安全なブレーキ操作に欠かせない重要なアイテムです。
正しく使えば異音や摩耗を防ぎ、快適な走行ができます。
代用品としてシリコングリスやモリブデングリスもありますが、耐熱性や素材との相性をしっかり確認する必要があります。

購入はホームセンターやカー用品店、通販などで可能ですが、使用する場所や用途に合ったものを選ぶことが大切です。
塗りすぎや塗り忘れにも注意し、安心・安全な整備を心がけましょう。

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